ポスト投函されている不動産の「売却チラシ」「買いたい広告」の対応方法

ポストに入っている不動産のチラシ。

 

 

「チラシをポストにいれるな!」とマンションに貼り紙をしても、毎日毎日チラシを入れてきます。

 

 

言う事を聞かないですよね。笑

 

 

こちらのページは、住宅不動産の業界歴25年
2000人を超える不動産売買の相談に関わり、
「自宅マンションを高く売る方法」の本を執筆をした
マンション売却の専門家である関谷健がお送りします!

 

 

 
マナーがないと言うか、なんと言うか。
ポストに投函するな!って書いてあるのに投函する時点で、その会社はダメと言いたい所ですが。。。

 

 

でも、今までポストから取り出して、すぐにゴミ箱に捨てていた不動産のチラシが、必要な状況になると不思議な事に目に入ってきます。

 

 

  

 

 

このチラシは主に2種類のタイプに分けられます。本題の前に少し説明します。

 

 

1つは「販売している物件」のチラシ。
近所のマンション、場合によっては、あなたと同じマンションが売っているチラシが入ってきます。

 

売出し中の物件の価格と広さ、築年数などを見る事で、あなたのマンションが幾らくらいで売れそうか、その判断をする参考になります。

 

幾らで売れるかを知りたいだけであれば、このようなチラシや、ネット「スーモ」などの不動産ポータルサイトを見てみると、大体の価格は把握できます。

 

数分で理解出来ますので、一括査定サイト等を利用して査定する必要はないと思います。

一括査定サイトが無料だからと言ってポチっとすると、営業攻撃・電話攻撃が凄まじい事になりますので、お気をつけください。

 

 

 

もう一方は「売却を相談して欲しいチラシ」です。

 

これもよくポストに入っていますよね。
そのチラシを代表するのが某S社のチラシ(最近少なくなってかな?)

 

東京・大阪・名古屋などの都市圏ではよく見ると思いますが、次のような内容が書かれたチラシです。

  
「〇〇地域のマンション」を、下記の大きさと予算で探しています。
「50〜60m2 2LDK」  予算7000万円
「80〜100m2 3LDK」 予算1億2000万円
・・・・・
・・・・・

  
こんな条件で物件を探している(具体的に)購入したお客様います!という内容が、3~4項目書いてあります。全てが、相場より かなり高い価格で書いてあります

 

 

しかも最近は、更に具体的にマンション名をあげており、「浜町3丁目のマンションの方へ」とか「ABCマンション浜町の居住者様へ」など、マンションを特定させて、あなたのマンションを具体的かつ現実的に買いたいお客様がいますよぉ〜、どうですかぁ〜。こんな高い金額であなたのマンションを買いたいと言っている事は滅多にないですよ〜。このチャンスを逃すのですかぁ〜。売りたいなら今ですよぉぉ〜!!

 

  
と訴えかけてきています。

 

 

言われなくても、誇大広告と分かっている読者の方もいると思いますし、逆に「ウソでもいい。これも縁だから、もしかしたら本当にいるかもしれない」と思う人もいると思います。

 

 

 

そこで!!!
この広告に対する対応方法を今回はお伝えします。

 

 

 

 どうすれば良いか、この不動産のチラシをどこまで活かせば良いか、チラシの記載内容が嘘だとしたらその会社とは関わりたくない!だけど、気になるぅー!という場合の対処方法です。

 
   
 

仮にそのチラシの会社をS社とします。

どうしたら良いかに対する、最も的確な答えは、

 

 

そのチラシを破り捨ててください。絶対に問合せをしてはいけません。

 

 

 

です。

特に「あなたのマンションを買いたい人がいます。」「この近隣で、80〜100m2のマンションを予算1億2000万円で買いたい人がいます」等と言う、「買いたい人がいる」シリーズの不動産のチラシは、破り捨ててください。99%嘘です。不動産会社の常套句。

 

 

ポストに投函するな!と言うのに投函する。

さらに社会人になってからもそんな嘘をつく。最低です。

 

 

本当に嘘なのでしょうか。もし、S社に依頼したら、どうなるのでしょうか。少し長くなりますが、どうなるかを擬似体験していただきます。笑

 

 

 

もしS社に連絡したら、まず担当者と会います。

そして色々と話をして、結局1億2000万円で買いたい人とは、会う事すらありませんでした(何故なら架空の人物だからです)。

 

チラシの目的は売却の集客だから、お客様がいる事はありません。「おとり」「えさ」ですね。

 

 

出会った事(あなたからの問合せ)をきっかけに、売却させて欲しいと頼まれる事になります。

 

結果このチラシは「高く買いたいお客様がいるので、買いたい人の為に連絡をお願いします。」ではなく、「売上を上げたいので、このチラシの内容にひっかかってください」という主旨です。

 

 

 

話は続きがあります。

こういう会社は、他の会社と違い「囲い込み他の不動産会社と協力しないで販売活動をし、仲介手数料の二重取りを狙い、買主からも手数料を得ようとする事)」をよくします。

 

 

他の会社と協力しないと言うことは、協力し合わない分、買い手に情報が届かず、高く売れる可能性が低くなります。

 

 

また、そんな非協力的な会社ですから、他の不動産会社も、鼻からS社には協力する気がないので、ますますS社は孤立して、売れにくくなります。

 

 

そんな事とは知らず、嘘のチラシで売却を依頼したあなたは、担当者から「売れないですね。価格を下げましょう」と言われます。

 

 

囲い込みを狙っているので、売れないように頑張ります。笑

チラシで嘘をついたように、何もしらない、おめでたいあなたに、ずーっと嘘を続けます。

 

 

本当は「囲い込みをしているので、売れていません」という話ですが、そんな事をいうはずがありません。

そして、最終的に、8000万円で売れる物件が、7500万円になり、7500万円が7000万円で売れることになるでしょう。

 

 

1億2000万円どころか、相場の8000万円でもなく、それより1割以上低い値段で取引が成立します。あなたは「売れてよかった」と思います。本当は1000万円近く損をしている事にも気がつかず。おめでたい話となってしまします。。。苦笑

 

 

一方のS社は手数料を2重取り(買主からもゲット)できたので、報酬は倍の432万円(通常は216万円)となり、S社と買主だけが良い思いをして、あなただけ(知らない内に)損をしている。と言う結果になるはずです。

 

 

こうなります。

長い文章かつ、悪口満載でした。気分を害した人もいると思います。申し訳ございません。

 

 

 

でもでも、嘘かもしれないが、嘘かもしれないが、チラシの内容は本当かもしれない!それに賭けてみたい!という読者もいると思いますので、どう対処すれば良いかも話をしておきます。

 

 

目次

気にせず、S社以外の他社に相談する。

 

S社は嘘つきというのを信じて、S社でない他の会社(2社くらい)で査定して金額を確認します。2社の査定額が、S社に近ければ、きっかけをくれたS社も検討するという方法です。

 

 
あまりにもS社のチラシに載っていた金額と他社の査定額が違っていたら、S社のチラシはオトリ広告と思っていいでしょう。S社に連絡しなくてよかった、信用しなくてよかった、となります。 

 

 


他社で「S社のチラシに書かれた金額」で売り出しをしてみる

 
査定は別として、S社には、買いたいお客様が本当にいるかもしれません(絶対いませんが)。S社の価格がどうしても気になるのなら、2週間、他社で「チラシに載っていた金額(今回のケースで1億2000万円)」で販売してもらいましょう。

 
2週間あれば、レインズ(他社と協力して販売する為の業者専門のインターネットサイト。ここに登録をすれば全国の不動産会社が販売物件を確認できる)を通じてS社にも必ず情報が届きます。S社に情報が届けば、チラシのお客様にも販売している事が伝わります。

 
念のため、売却を依頼した担当者に、チラシをいれたS社に連絡を入れてもらいましょう。そうすれば確実にS社には伝わります。

 

 
S社に連絡してみる


嘘つきS社が気に入らなくて、上記は他社で販売をしましょう、と提案をしてしまいましたが、面倒だしS社に問合せをすれば早いでしょ!
という人は、S社に電話してみないと、気持ちはスッキリしないでしょう。
聞いた事ある会社ですしね。。。

 
気をつける事は「深入りさせない」事です。

嘘チラシの目的は、仲介契約(媒介契約)をあなたから取る事です。1億2000万円で買いたいお客様いる事を教えているのではありません。ですから、仲介の契約を求められたら、注意しましょう(嘘つきと付き合う必要はありません)。

 
繰り返しになりますが、彼らの目的は、3ヶ月間の専任媒介をもらう事です。つまり、売却を任させる事が目的で、その為にチラシを入れて、あなたからの連絡を待っています。

 
でもあなたの目的は、S社に売却を依頼する事ではなく、「チラシのお客様が本当にいるか、いない」を判断する事です。

 

 
S社とは、媒介契約を締結しないで、そのチラシに記載している買手(検討者)の有無の確認だけ、もしくはチラシの買手をあなたのマンションに案内する事だけを依頼しましょう。

 


そのチラシのお客様が本当にいれば、1週間以内に案内が入るはずです。
深入り(3か月の媒介契約)は、しないでくださいね。

 

 
結局チラシのお客様がいない事が分かったら、もしくは、その方が買わなかったら(サクラの場合もあります)、特に何もS社と手続きをせずに、改めて信頼できる業者選びを再スタートさせましょう。

 

  
おとり広告を、これ以上蔓延させない為、ポストにこれ以上嘘チラシを投函させない為には、あなたの正しい行動が今後の日本の不動産業界の未来を作ります。

 

  
マンションにチラシが入る事を、これ以上防ぐには、あなたの正しい行動が必要です。

 

 

最後に・・・

 

 

私は過去8年間、S社さんと取引した事はありません。本当に買いたいお客様がいても、囲い込み(仲介手数料の2重取り)を狙っていますので、相手にしてくれません。

 

 何度か、売主を直に訪問して「S社さんが、囲い込みをしているのでやめさせてくださいませんか」と親切心で伝えに行った事がありますが、売主は「S社さんは大きな会社なので、あなたの言う事は信用していません」とか「何を言っているのかわかりません。S社さんを信じて売却を任せていますので、S社さんを通じて話をしてください」と言われた事もあります。当然そういわれると思います。

 

世田谷区の経堂の戸建は、6400万円で販売している物件がありました。私のお客様が買いたかったのですが、S社は相手にしてくれませんでした。最後は5600万円に価格を下げても、囲い込みを続けていましたね。笑

 

これを読んでいただいた人は、1つの不動産会社に相談できたからと言って、安心せず、お医者様のセカンドオピニオンを受けるように、色々な不動産会社から話を聞いて、どうするかを判断した方が良いと思います。

 

参考になさってください。

 

こちらのページは、住宅不動産の業界歴25年、
2000人を超える不動産売買の相談に関わり、
「自宅マンションを高く売る方法」の本を執筆をした
マンション売却の専門家である関谷健がお送りしました。

 

 

 

 

マンション売却相談室/株式会社関谷健不動産販売

宅地建物取引士 関谷健

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