こちらのページは、住宅不動産の業界歴25年、2000人を超える不動産売買の相談に関わり、「自宅マンションを高く売る方法」の本を執筆をしたマンション売却の専門家である関谷健がお送りします。
今回は、不動産営業マンが自分の自宅マンションを売却する時に、選ばない営業マンはどんな人?についてお伝えします。(損をしやすい、騙されやすい、好き勝手しやすい、付き合わない方がよい営業マンの見分け方)
不動産の売却手続きは、初めての人も多い上、専門用語(専任媒介や一般媒介、重要事項説明書、告知書、付帯設備表、物件状況報告書、移転登記、評価証明、公租公課)をはじめ、色々な書類や手続きが多くあり、
良くわからない事が多いので、どうしても営業マンを信じて手続きを進める事も出てきます。
営業マンは、とても重要です。
選ぶべき営業マンを一言でいうと
「親身になって、あなたの不動産を最大限に活用できる取引を考えている営業」
これを見極める7つのポイントをお伝えしますが、先に結論として、選んではいけない営業マンの7つのポイントを、まず1つの文章でお伝えします。
投資物件など、自宅マンション以外の取り扱いが多く、賃貸の提案もなく、後に売るという選択肢があることを提案せず、淡々と依頼された売却の話だけをして、あなたの計画の動機や背景すら聞かず、業者に買い取ることは提案し、業界の仕組みやレインズも話さず、自社のサービスの話をするような営業マンです。
7つのポイントを1つずつ見ていきましょう。
目次
自宅系の不動産売却が得意か?
特に知人や知人経由で不動産会社に勤めてい人は注意が必要です。
賃貸がメイン、不動産の管理会社、投資系が中心だったりする事が知人系では多いです。
ビルや一棟マンションなどの大型物件を扱うような人も多く見受けられます。
投資系の売買は、損得だけの金銭の提案は得意ですが、感情に訴える付加価値が提供しにくくなり、得意な人と比べると、その付加価値分、安く取引されやすいです。また、ビルなどの取引をし、不動産関係者同士で仕事をしているような人達は、取引に慣れた人達と仕事をしているので一般の人と関わることを面倒に感じ、また、一般の人への説明に慣れていないので、仕事が雑になりがちです。
安全に取引することはできると思いますが、自宅系の不動産にとって大切な「幸せ」という感情に付加価値やお金を払って住みたいというアピール力に欠けており、自宅系の売買が得意な人と比べて、知らない形で安めに売買されることになりやすい。
特に高く売りたいと思っている人は、営業マンが普段はどんな種類の不動産取引が多いのか、自宅系の不動産の取引が多いのかを聞いてから、付き合い始めるようにしましょう。
賃貸の提案をしたか
賃貸にするか売却するかを少し検討した末に、自分なりに方向性を決めたりする事もあると思いますが、本当に親身になって考える営業マンであれば、当然、あなたとの打ち合わせの過程で、賃貸の提案や話もあって然るべきだと私は思います。
一言も「賃貸にはしないのですか?」とか「賃貸は検討されましたか」などの「賃貸」という言葉がでない場合は、その営業マンは断りましょう。親身に考えていない証拠です。
会社によっては、売買担当と賃貸担当が分かれていますので、売買の担当であれば、賃貸の話はしないのかもしれません。ただ、それでも、もし相手が家族であれば、大切な友達であれば、「賃貸」も検討をしたのか、何故賃貸にしない事になったのかを質問するはずです。
そんな親身に考えてくれる営業マンは、最後まで信頼できる人ですが、聞かない人は、会社や自分の保身しか考えていない兆しだとお考えください。
計画の背景をしっかり聞いてくれたか
これも賃貸を提案したかどうかと、営業マンの判断基準は同じです。
不動産素人のあなたが考えた計画が良いのかどうか、一つ一つに納得できなければ、計画を一緒に進めようと私は思いません。
人生にとっての大きな節目を迎えるのに、あなたから売却したいですと言われて、二つ返事で「はい、おまかせくだい」では、あまりにも非情だと思います。
このような営業マンは多いはずです。しっかりとあなたの計画の背景を聞き、本当によさそうな方向性がどうかを聞かず、査定して、会社のアピールをして、クロージングという作業をするだけの営業マンには、依頼しない方がよいでしょう。
親身になって背景や動機を聞いてくれるプロの営業マンは、契約は求めません。あなたにぴったりの別の計画がないか確かめ、あれば提案してくれることでしょう。
一流の営業マンは、人と人との関係に感謝し、その先に仕事があることを知っています。求めるのは目前の契約ではなく、人間関係の広がりから自然に生まれる紹介です。
業者への「買取り」を言葉にだす
あなたが1〜2ヶ月以内に売却して現金化しなければならない状況でない限り、個人が利用する自宅マンションは、不動産会社に売らない(買取りしない)方が高く売れます。
先日板橋区にある築40年のマンションの売却をしましたが、そのマンションの8割は、リノベーションをして販売されていました。つまり元の8割の所有者は、不動産会社に買取ってもらったという事です。
買取り価格は、おおよそ1200〜1300万円。そして不動産業者はリノベーション後に2200万円ほどで販売しています。個人向けに販売すれば、それより高く売れることは明確です。1500万円で売っても業者に買い取ってもらうより200-300万円高くうれます。当社では1800万円で売却したので、5-600万円(5割)も高くうれたことになります。
営業マンが「買取り」を提案するのは、あなたの為が2割、営業マンの為が8割だと思った方がよいでしょう。あなたの為の提案のように見せて、実は全く考えていません。
「買取り」を提案してきたら、営業マンとは距離をとって話をきき、打ち合わせ後は、付き合うのを断りましょう。
「先に売る、後に売る」両方の提案をしたか
後に売る提案をする事は、営業マンにとってはデメリットになります。
何故なら、次に住む家を探している時間の経過と共に、そのお客様が色々な営業マンと接触する機会が増えて、売却できるチャンスがなくなるからです。時には、購入する時に関わった不動産会社から「この家を買いたいなら、今の家の売却を当社に依頼する事を条件とする」という場合もあります。
それだけ、あとにすることは営業マンにとって売却チャンスを逃すことになるので「先に買い、後で売却する」提案をすることは営業マンに取ってリスクがあるのです。よって「先に買い、後に売る」提案をしない営業マンは、あなたの事を考えていない。という事につながるわけです。あなたが知らないと思って「後に売る」提案をしない営業マンとは、付き合うのをやめましょう。
業界の仕組みやレインズの説明をしたか
営業マンがやりがちな「自社サービスのアピール」も大切ですが、業界の仕組みという土台やベースの話をしないのは不親切かと思います。
土台の上にサービスが成り立ちますし、これから人生の大きなプロジェクトを実施するのですから、そのプロジェクトの基本構造(不動産業界の仕組み)は依頼者には知っておく必要が当然にあります。そこを説明しないのは、不親切だと思います。
特に「レインズ」に関しては、聞いた事はあるけれど、よく分からないという人も多いはずです。それを理解すると、どの会社がよいのかなどの判断基準にもなります。そこを無視して「当社を選んでください」は少し説明が雑かもしれません。
感じが良く、説明がわかりやすい
感じがよい営業が対応してくれた方が良い印象となります。もし三越のスーツ売り場に買い物に行った時に、店員さんの感じが悪いと、物はよさそうですが、買う気がなくなります。
また、不動産は「説明商品」です。説明を聞いて、納得して、購入するものです。説明は分かりにくいと、購入者も不安になり、一歩を踏み出しにくくなってしまい、機会損失になってしまいます。
まとめ
以上が営業マンを見極める7つのポイントでした。
7つを一つの文章にすると、
選ぶべき営業マンは、自宅マンションの取り扱いが多く、賃貸で貸す提案を言葉にし、後に売ることも提案をし、あなたの計画の動機や背景を聞き、買取業者の提案をせず、業界の仕組みやレインズまできちんと話してくれる感じのよい営業マンです。
逆に選んではいけない営業マンは、
投資物件など、自宅マンション以外の取り扱いが多く、賃貸の提案もなく、後に売る選択肢があることを提案せず、淡々と依頼された売却の話だけをして、あなたの計画の動機や夜景も聞かない代わりに、業者に買い取ることは示唆し、業界の仕組みやレインズも話さず、自社のサービスの話だけをするような営業マンです。
この7つのポイントで2つでも抵触したら、その不動産営業マンは、断った方がよいでしょう。