住宅不動産の業界歴25年、
2000人を超える不動産売買の相談に関わり、
「自宅マンションを高く売る方法」の著者である関谷がお届けしています。
下記の記事は、ご覧になりましたか。
ここには売却のスタート段階で、担当営業に伝えるべき3項目を紹介しております。売却を業者に依頼したばかりの方は、ご覧になると、よりよい売却がスタートできる内容になっております!合わせてチェックしてみてください。
その先程の記事の中で、お客様の案内は、担当営業があなたの家に来て、「立ち会い」をしてお客様の案内をするように伝えなさい、と書いてあります。
何故このような「つまらない事」を言うの?
担当者が来ない訳ないでしょ?
と思われた人も多いと思います。
が、必ず言いましょう。
繰り返しますね。
担当営業マンに、「買い手の内覧が入ったら立会ってください」と伝えましょう。
何故なら、立会わないからです。
えーーーっと思った人もいると思いますが、
多いんですよ。
もちろん、あなたが不在になり、室内が、
「空室」になったら…です。
そこで今回は、立会わない中でも、さらに!さらに!一番最悪な内覧方法である、「鍵取り」をお伝えしておきます。
何が最悪か。鍵取りとは何か??
買い手側の営業にとって、「鍵取り」をしなければならない内覧は、
ちょー面倒!
なので、案内したくなくなります。
つまり、あなたの家を、見てもらえなくなる。
一旦、後回しにされます。
つまり、値下げする要因となります。
つまり、高く売れる事はない、のです!
どんな感じで面倒なのか。私が世田谷区の不動産会社に仕事をしていた時の実例をお伝えします。※この実例では、私が買手様を連れて、案内する立場です。ご注意ください。(家の売却でななく、購入サイドの営業です)
物件は、同じ世田谷区。
もし内覧方法が冒頭でお伝えした「立会い(売り手側の営業が来てくれる)」であれば、私と買手様は、そのまま、ただ世田谷の物件に行くだけで物件案内ができます。
売却側の不動産屋と私達が、現地で待ち合わせする形です。
待ち合わせなので、そのまま現地に行けばいいので、とても楽ですし、何よりもあなたの物件の事を色々と知っている売手側の営業が「立会い」をして、説明してくれるので、心強い。物件に付加価値が付きます。
さて本題であり問題の「鍵取り」とは、
言葉通り、売手の不動産会社まで、あなたの家の鍵を取りに行かなければいけません。
その時は、売却を依頼されている会社は赤坂にありました。この場合どうなるか、※想像しながらお読みください。
職場の二子玉川から、電車に揺られて赤坂へ向かいます。
電車を降りて、赤坂の売り手の店に行きます。
鍵ゲット。ここまで約40分です。
赤坂の店から、駅まで歩き、赤坂から電車にのって、二子玉川へ戻ります。往復80分です。
あなたの物件を案内します。
あなたの依頼した担当営業は、当然いません。
私がカギを開けて、物件を案内します。
物件案内完了。
ここから鍵を返しにいかなければいけません。
二子玉川から、赤坂駅。歩いて売却先の店舗へ。
鍵返却。
歩いて駅に向かい、赤坂駅から電車に乗って二子玉川にもどり、帰社。
2回往復するので160分、2時間以上も他の立会してくれる物件と比べると時間を要するのです。
…ふぅ、
そうなんです。大変なんです。
相当面倒な事がお分かりになりましたか。
あなたの物件の案内を、後回し、先送りにしたくなる買い手側の営業マンの気持ちは理解していただけたでしょうか。
また「鍵取り」は、あなたの選んだ担当者は、物件にはいませんので、あなたの家の「いいね!」が、買手様に伝わりにくいです。
はじめて物件をみる買手、はじめて物件をみる買い手側の不動産会社の営業マンが、あなたの家に潜む付加価値に気づくはずがありません。
売れるかもしれませんが、値引き交渉が入り、高く売れる事はまずないでしょう。
空室状態での自宅売却で気を付ける「鈎取り」の事は、お分かりになりましたでしょうか。
ここで改めて、売手側の不動産会社の役割、最も大切な事をお伝えします。
「(あなたの物件を売るために)買い手側の不動産会社の販売をサポートする事」です。最も大切なことです。一般の人は、頼んだ会社が買い手を探して売ってくれると思うので、この発想が全くありませんが、これが重要なんです。このホームページの記事には、この発想をベースに色々と書かれていますので、参考にしてください。
鍵取りは、全然サポートにならず、逆に不動産会社を苦しめる状態です。
あなたが何も言わないと、こんな体制で、販売されてしまいますよ。
気をつけてくださいね。
マンション売却相談室/株式会社関谷健不動産販売
文責:宅地建物取引士 関谷健