自宅マンションの売却についてお伝えしています。
今回は営業トークのひとつ「買いたい人がいる(ので当社にお任せください)」についてお話ししていきたいと思います。
私は、住宅不動産の業界歴25年、
2000人を超える不動産売買の相談に関わり、
「自宅マンションを高く売る方法」の著者である関谷がお送りします。
不動産の営業マンと売却相談をしている時、もしくは、売却中に「買いたい人がいる」と営業される事は多くあります。
どう考えていくべきかを提案します。
自宅マンションを売却する過程において、必ず体験しますので、最後までご覧ください。
目次
シーン① チラシに書いてあった
こちらは、このブログを読んでいただければ参考になりますので、ご覧ください。
シーン② 売却会社の比較見当中に営業マンから言われた
早くスッキリしたい人
話を聞いてみましょう。ただし媒介契約(売却を依頼する契約書:最長3ヶ月)を先にしてはいけません。あくまでも、購入検討者にマンションの見学だけさせるだけです。売買契約と同時に、媒介契約をするようにしましょう。
媒介契約をしない理由は、媒介契約がしたいだけのオトリが多いからです。そもそも買いたい人がいない場合、購入の意思が低いお客様の場合、見てみたいという冷やかし系のお客様、など様々なケースがあり、それを「買いたい人がいます」と言っている場合が多いからです。
目的は媒介契約の獲得だから、実際はいない(もしくは確度が低い)。
そんな事をいう営業マンは信頼できないですし、契約上の3ヶ月間も一緒にいたくないはずです。
高く売りたい人
そのお客様はセカンドステージと考え、スルーします(聞き流します)。
引き続き、売却を依頼する営業マンを吟味し続けましょう。
というのも、高く売りたい場合は、その買いたい人(1人)をターゲットにするのは勿体ないからです。
付加価値を多く見つけ、広く宣伝して、その多くの購入検討者の中から一人だけグッと手を伸ばして買ってくれる人をみつけていきましょう。
これが最初に実施する「ファーストステージ」です。
その「買いたい人」の価格よりも、そして、相場(査定)よりも販売価格を高く設定して、レインズやスーモなどの広告を利用して、その人よりも高く価値を見出してくれるお客様を一定期間探していきましょう。
もしこのファーストステージで、購入者が現れなければ、その買いたい人が希望している価格まで徐々に値下げしていきます。そう、セカンドステージです。
ここでその人が購入するはずです(ただし、本当に買いたい人がいたか、実態は不明です)。つまり「買いたい人」はセカンドステージとして考えるのです。
広く宣伝する事からやりましょう。
シーン③ 他社からDMが届き「買いたい人」がいます
レインズに掲載すると不動産業会社に知られます。
そうなると居住中であれば、そのマンションに、空室でも郵便転送や、謄本で住所を調べて、営業DMを送付します。普通によくある事なので、売却中の人であれば体験済みかと思います。
対処方法は簡単です。無視してください。
もし本当に買いたいお客様がいれば、あなたが売却を依頼している不動産会社を経由すれば良いだけだからです。もし訪問や電話が掛かってきた場合は「〇〇不動産に依頼しているから、そこに連絡してください」と言いましょう。
では、なぜ他社と媒介契約を締結しているのにDMが届き、営業されるのでしょうか。
理由のひとつは、媒介契約は3ヶ月が最長なので、契約更新時に媒介契約を取りたいということです。
「買いたい人がいます」以外にも、あれこれと強みを伝えてきます。参考にするのは悪くないですが、真剣に読むのもよくないと思います。ほどほどにしておき、契約通りに3ヶ月間は依頼した会社を通して取引していきましょう。
ケース④ 最近の私の事例
私も最近、似たようなケースがありました。
当社に売却を依頼する媒介契約直前に、A様から電話があり「販売スタート価格より高く買ってくれる人がいると、知人の不動産屋から連絡があったので、今回の媒介契約を見送りたい」と連絡がありました。
A様の知人の不動産屋なので、失礼のないようにに上記のような事情もある事をお伝えし、
「まずは案内だけにし、媒介契約は先に締結しないこと」
「買いたいお客様が購入しなかったら、また私に売却を依頼して欲しい」
というの2点を口頭で約束して電話を切りました。
蓋を開けたら、結局案内にもならず、ただのお騒がせ(業界でいう媒介泥棒)でした。
このような媒介契約泥棒(口の悪い言葉ですが)は、多く存在します。特に高く売っていきたいという人は「買いたい人がいます」という営業トークで、不動産屋さんを決定する事はお勧めしません。全国の買いたい人をターゲットにしていきましょう。
まとめ
値段は関係ない、早くスッキリしたい、早く現金化したいというスピード重視の人は、「買いたい人がいる」に乗っかりましょう。
それ以外の人は、
「買いたい人がいます」という営業トークには乗らずに、レインズを通じた広く販売する方法をしていく事から始めてみましょう。
宅地建物取引士
東京都中央区日本橋浜町 関谷健